田村大輔作成
11J101002 田村大輔 社会保障法A課題テーマ 『40年周期説』
1.はじめに
今季のレポートのテーマが、「40年周期説」であるがこの言葉は意外と耳にするが、実際の本質を理解できている人はそう多くはない。私自身、授業で話を聞くまでこの言葉を聞いたことすらなかったし、どういうことなのかな?と思った。そこで、今回のレポートで40年周期説の流れ、現状、さらには40年周期説、現状に関して自分の意見を展開していくことにする。
2.40年周期説とは?
40年周期説は、日本の国運が約40年後ごとに栄光と挫折を繰り返しおこしていることを表す。では、実際どんなことがあったのだろうか?日本では、1868年の明治維新から始まり、その後、1905年 日露戦争にて勝利し、栄光を掴んだ。しかし、その後40年間は、関東大震災が発生、昭和恐慌が起き、第2次世界対戦では敗戦し、その後GHQの支配下に置かれた。1945年からの約40年間を見てみると、まず印象的に残るのが、高度経済成長期が始まった。この辺りから人々の生活が豊かになり、1961年には、国民皆保険が開始された。さらに1964年には東京オリンピックが開催された。その後オイルショックをきっかけに、累積債務による問題で一旦経済が下がるかと思えば、1985年のプラザ合意にてドル安円高で輸出産業が崩れる中、低金利と金余りでお金を回る、いわばバブル景気に突入という栄光を掴んだ。しかし、その後はバブル景気が崩壊、さらには阪神淡路大震災の発生、デフレによる不況、リーマンショックによる日本経済への影響、加えて、2011年に発生した東日本大震災の影響もあり挫折をを味わったのだ。以上が、日本の40年周期毎の栄光と挫折を述べたが、では現状ではどうなっているのだろうか?それを検討してみよう。
3.現状
先ほど40年周期説について、流れを確認したが、現状、つまり日本の今の状況はどうなのだろうか?現在ではネットワーク化、携帯電話の普及、いわば情報革命が進み、様々な情報をいつでもどこでも確認できるようになったのである。さらには医療の面も進化してきており、様々な治療ができるようになりその結果、日本の平均寿命は、男性が79.94歳、女性が86.41歳というところまで延びた。ちなみにこれは、戦前に比べて約30歳寿命が延びたのである。
だが、こうやって情報革命、医療が発達していくたびに様々な問題点が出てくるのだ。まずは、医療が発達したことにより、平均寿命が延びた反面、合計特殊出生率の減少が出てきたのだ。では、なぜ合計特殊出生率が減少してしまったのだろうか?その理由として、結婚が晩婚化進んだこと、結婚率の低下、夫婦の出産率の低下があたる。あと、お金がかかる(子供を育てるのに)というのもあるのだ。さらに医療の問題としてこんなのがある。それが、終末期医療と混合診療の禁止だ。終末期医療は、ターミナルケアとも呼ばれ、末期がんなどに罹患した患者のことを表す。この終末期医療の問題点して、本人の意思が確認できない、苦痛が緩和されない、人員、施設の不足が足りないといった問題があるのだ。以上が終末期医療の問題点について。では、次に、混合診療の禁止について。これは、日本の医療における保険診療と自由診療の併用を表す。これの問題点として、健康保険範囲内診察と範囲を超えた診察が同時に行われている場合でも、平等な診察を提供するために、範囲を超えた診察の費用を患者さんから請求することは禁じられているとあるが、これは受けたい治療を受けられないという問題点があるのだ。以上が混合診察の禁止を述べた。では、この医療問題以外に他に、現状ではどんな社会保障問題あるか検討してみるとする。まずは、年金問題。これは、将来我々の問題がもらえなくなってしまうのだ。では、いったいなぜ、年金がもらえなくなってしまうのだろうか?それは、働き世代の減少である。一見、働き世代が減ったからってなんの関係もなさそうに思われるが、日本の年金制度は、修正積立方式により運営されている。これは、積立方式と賦課方式の中間と言われている。そもそも、日本では最初、積立方式を採用していたのだが、インフレが激しくなると受け取る金額が満足にいった金額になれるわけではないので、賦課方式に変わったのである。賦課方式は、働く世代から保険料を取り、それを財源として回す方式であるが、近年この働く世代の減少、さらには少子化により財源確保が困難になってきているのだ。こうして積立方式もだめ、賦課方式もだめとなるとこの両方のいいとこどりを使おうということで出てきたのが修正積立方式だが、現状、少子高齢化が進んでいる以上効果が薄いと私は思う。以上が、年金問題について述べた。
4.意見
以上、40年周期説と現状とそれらに関連する問題について取り上げた。ではここから私の意見を述べる。私は、この40年周期説を通して、人々はこの過去の出来事からもっと学ぶべきと考える。なぜなら、この歴史を見ていくと、栄光と挫折を繰り返してきているが、歴史の出来事で学べてない点があるからだ。今、我々の負担が大きいのも過去の出来事が重なりあった結果、負担が大きくなっている。この国民負担率を下げるべきだと考える。そのためには、何をすべきだろうか?それは、少子化対策と税金対策である。まずは、少子化対策について。私が、なぜ、この少子化対策をすべきかというと、働く世代を増やして少しでも財源抑えるということが狙いだからだ。2012年、日本の合計特殊出生率が1.41にまで下がっているのだ。これは、第一次ベビーブームの4.5に比べて半分以下に下がってしまったのだ。それに対して、高齢化は、2013年現在、24.1%になり、65歳以上の総人口が3000万人を超えた。この二つをみて、今の人はなんとも思わないのだろうか?むしろ、思ってほしい。ここまで、人が減ってくると、我々の将来が危ないということを認識してほしいのだ。そこで、私が考えた案として、結婚を増大させる、女性が会社を復帰させやすい環境づくり、子どもが生まれたら有休休暇を出し、子どもを少しでも育てやすくする環境づくる案が必要なのだ。今の日本は、財源に余裕がないという現状のなか、消費税率を10%上げて、少しでも財源を確保しようと考えているが、たしかに消費税率をあげることは有効ではあるが、少子化を対策なしに国民負担率を下がるとは思えないのだ。これは、私自身、新聞やニュースを通して思ったことで消費税や所得税で対策しようとはしているが、基を対策しないと何も変えられないのだ。以上、私の少子化対策の意見を述べた。では、もう一つの税金対策について述べる。これは、一つは保険料を高齢者からさらにもらう、そして、社会保障個人口座開設することが必要なのだ。おそらく私のこの意見に対して「え??そんなで対策できるの?」っていう意見が飛び交うかもしれないが、いけるのだ。この保険料をさらに上げるというのには、訳がある。それは、高齢者は働くことがあまり多くない(というより、働けない人が多い)ため、少しでも社会のために協力をしないといけないのだ。また、少しでも節約などをして、今の若者への負担を軽くしないとダメである。この二つの意見に対して、「わしらは十分働いてきたのじゃ、なんでいちいち協力しないといけない」、「こんなのは今の若い連中がいけない」という声も飛び出すかもしれない。でも、よく考えてほしい。今の働いてる世代と昔の働いてる世代で環境が大幅に違うということを。全員が協 力しないと、日本が崩壊してかねない。だから、保険料あげ、高齢者の方はお金を少しでも節約して年金削減協力せねばいけないのだ。次に社会保障個人口座開設すべきについて。これは、給付関係、年金、介護、医療などの負担を明確にして、少しでも国民の負担を軽くするために必要だからである。私は、先ほど、皆が協力しないと述べたが、だからといって1人に大幅な負担を負ってもらってはまずい。なぜなら、あまりにも負担かけすぎると生活ができなくなってしまい、最悪の場合、死に至るケースがあるからだ。だからこそ、この社会保障個人口座を開設し、少しでも国民負担率を軽減すべきなのである。以上、保険料を高齢者からさらにもらう、社会保障個人口座を開設すべきことについて述べた。
5.まとめ
今までの通してまとめると、やはり日本の今後を救うのは少子化と税金対策、働く世代を増やすことが大切である。なぜなら、人が多くないと高齢者への負担がそのまま我々にのしかかってしまうからだ。そうなる前にもやはり基を解決すべきである。あと、40年周期説を人々はもう一回みて、歴史(出来事)を学んでよりよい社会を築く必要がある。その理由として、一度起きた出来事から何か学ぶべきものをみつけないと人はまた過ちを犯してしまう。だからそのようなことをおこさないためにも日頃からニュースみたり、出来事を調べたりする癖をつけていく必要があるのだ。これは、私たち若い世代にも言えることである。私たちもこのような問題や出来事からどうしても逃げたくなるが、そこ は逃げずに真正面から考えて、やり抜いていかないといけないのである。そうすれば、どんなことでも必ずやりとげることができるのだ。
6.感想
最後にこのレポートをやり通しての感想、今後にどう生かしていくかに述べる。まず、このレポートをやってみて、正直辛かった。何が辛かったというと、普段、自分が社会保障の問題で興味ある分野とかはまとめることができたが、なかなかやらなかった医療問題、さらには40年周期説で歴史や出来事を学ぶということが辛かったのだ。特に、40年周期説を実際調べながらやってみると、自分の勉強したことがまだまだ甘いということを認識させられた。この40年周期説を学んで、本当によかった。自分の知識や血として体に染み渡ったと思われる。あと、キーワードを使いながらやるというスタイルもきつかった。特に、社会保障個人口座、混合診療、終末期医療は知らなかったので調べました。その結果、知らない語句を覚えることもできたのでこのレポートをやって本当によかった。最後に、これをどう生かしていくかについて。このレポートを日常会話や、就活で大きな武器にしていきたい。最初、先生から「僕のレポートは一生の宝物になる」「みんなやりがいがある」とおっしゃれていたが、最初はにわかに信じがたいと感じた。しかし、実際やってみてこれは宝物になる、やりがいがあると感じた。これを今後忘れないように、日々を生きていきたい。
以上
参考サイト
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1550.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK16021_W3A410C1000000/
http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2013/25pdfgaiyoh/pdf/s1.pdf
http://www.med.or.jp/nichikara/kongouqa/qa/02.html
参考文献
神野直彦 星野泉 町田俊彦 中村良広 関口智 「よくわかる社会保障と税制改革」 イマジン出版社
五石敬路 「現代の貧困ワーキングプア 雇用と福祉の連携策」 日本経済新聞出版社